医療法人社団 健クリニック 米子市,中町 呼吸器内科,小児科,アレルギー科

よくある質問

診療についてよくいただく質問を集めました。

質問と回答


 

健クリニックご質問コーナー

「指しゃぶり」を止めさせるにはどうすればいいですか?

まず「指しゃぶり」について、ご理解頂く事が大事かと思います。
誰にも教えられていないのにやっている行為です。
お母様のお腹の中にいる時から既に指しゃぶりは行われているのです。
勿論しない子もいますが人間の生きている根源的な行為といえます。

指しゃぶりは本来、自分を慰める行為のひとつです。見た目に悪い、といっても小さなお子様には大切な行為、自然な行為です。
小学生以上になると少し"恥しい行為"といったところでしょうか。心理的には、つらい時、悲しい時、どうにもならない時などは余計に目立つでしょう。大人では、例えばお父様の喫煙行為と似たような行動にあたります。

 

歯科的には、指しゃぶりを続けることで、歯列や上顎骨の発育に悪影響を与える可能性があるので、止めさせるよう指導されているようです。しかし、必ずしも、そうなるものでもありません。

"指しゃぶり"をしなくなる、つまり"指しゃぶりの代用"には、お子様本人が何かを見い出して行くしかありません。
例えば、ぬいぐるみのような安らぐような人形とか、癒されるようなグッズとかを気に入ってくれると良いのですが。色々おためし下さい。

個人的には"指しゃぶり"は他人様には迷惑をかけることのない"けなげな習癖(くせ)"と思います。情緒安定剤のようなものです。お子様にプレッシャーをかけないで、そっと優しく見守って頂ければ自然としなくなると思っています。
 

 

 

かぜをひいた時、お風呂に入れない方がいいですか?

"かぜ"の諸症状、程度、体調、気分などによって決めて頂ければ良いと思われます。

基本的に、入浴する気分でない、体がだるい、発熱している(特に発熱しはじめの頃)、咳込みがひどい、気管支喘息の発作がでている、食欲がない、などの体調不良の諸症状がある時はお勧めできません。

裸になると云うストレス(外気にさらされる)、入浴により体が温まると体調変化が起り、症状が悪化し易くなります。

 

食欲があり、元気である、かぜ症状は軽いかかりつけ医の許可もでている、など場合は良いと思います。
しかし、その時は手早く洗って、長湯などせずに早く上りましょう。

小さなお子様では、かぜ症状がなくても、元気がない、機嫌が悪い、食欲がない、何だかいつもと違うと思われる時などは入浴をさけて、発熱の有無に注意をしてあげて下さい。

 

子供が喘息持ちで「水泳教室」に通わせたいのですが。

 

水泳

はい、以前より喘息のお子様によく勧められているスポーツです。
ちゃんとした根拠があります。
水泳中には肺機能の低下が起きないため、運動誘発性喘息(特に長い時間走り続けるスポーツで喘息発作が誘発される)が起きないからです。
つまり、喘息のお子様でも、ちゃんと体を鍛えることができるという事で勧められているのです。

但し、アレルギー性鼻炎や、アトピー性皮膚炎を合併しておられるお子様では、それらの症状が悪化したり、治療薬の効き目が悪くなったりします。
また、水泳の嫌いなお子様には不向きなスポーツと思われます。

 
昆虫採集

大切なことは、お子様が毎日、活き活きと過すことで、それが自律神経の鍛練になっていて、その事が、発作の予防のひとつとなっています。
虫をつかまえたり、魚をとったり、或いは、木に登ったりするスリリングな遊び(危険のない範囲で)、ワクワク・ドキドキするような遊びをお勧めします。

また、運動誘発性喘息の出易い、小学校、中学校のお子様には、気管支の過敏性をおさえる喘息予防薬として、吸引ステロイド療法がとても有効です。鍛練のほかに、是非これをお勧めしたい治療法です。(小児アレルギー学会の喘息治療マニュアルに示されている基本治療です。)

 

卵アレルギーの子供にインフルエンザワクチンの接種はしてもよいでしょうか?

はい。インフルエンザワクチンや麻疹(はしか)、風疹ワクチンなど、多くの抗ウイルスワクチンは鶏卵を基に製造されています。従って、卵アレルギーのお方は、これらのワクチンを接種することで何らかの反応を起す可能性が考えられます。
その反応の程度は、接種されるお方のアレルギー反応の程度に関連しますので、かかりつけ医と相談されて、接種の可否を決めて頂くことをお勧めします。

通常、卵アレルギーのお方がインフルエンザなどの抗ウイルスワクチンを接種した場合は、殆んどが無反応です。あっても発赤程度で、しかも数時間以内に自然に治ります。いわゆる一時的な軽いじんま疹です。

 

問題になるのは鶏卵による「アナフィラキシー」反応を起すお方です。
全身にじんま診が出現、喉頭浮腫、喘鳴、呼吸困難などを引き起し、場合によっては死に至るこわいアレルギー反応です。
このようなお方は「絶対禁忌」となります。つまり接種できません。

以前、卵アレルギーのお子様が麻疹ワクチン接種後にショックを起した事例がセンセイショナルに報道された事がありました。実はその原因は卵アレルギーによるものではなく、ワクチン製造過程で安定剤として使用された「ゼラチン」が犯人である事が判明しました。ゼラチンアレルギーのお方がショックを起したわけです。それ以後、ゼラチン除去により現在は、ワクチン接種によるショック死はなくなっています。
おそらく、その時のお話が交錯して、ご質問のような疑問が生まれたのではないでしょうか。

健クリニックでは、卵アレルギーのお方でもアナフィラキシー反応(体質)のないお子様でも「ふつうに」予防接種を行っています。何のトラブルも起きていません。
 

 



更新日:2023-10-12